最小の再現するソースは次です(-ini で実行してください)
\catcode`\{=1\catcode`\}=2 %\jfont\min=min10 \min \hbox{\char\euc"A1A1} \end
Overfull \vbox (30326.46274pt too high) detected at line 4などと,異常な寸法となります.
調べたところ,pTeX に潜在的に埋まっていたバグのように思えてきました. TeX Live ソース中の texk/web2c/texmfmem.h のところで,
#if !defined(Aleph) && !defined(epTeX)を
#if !defined(Aleph) && !defined(epTeX) && !defined(pTeX)に置換して pTeX をビルドしたら, pTeX でも同じような症状が起きることを確認しました.
調べてみた所,以下のようになっているようです:
とりあえず .fmt を作成させる際の応急処置として, 和文フォントが \nullfont であることを防ぐために,
--- /opt/texlive/2011/texmf-dist/tex/platex/config/platex.ini 2010-05-19 03:19:00.000000000 +0900 +++ /tmp/platex.ini 2011-07-22 22:37:56.561954357 +0900 @@ -11,6 +11,7 @@ \endgroup \platexTMP % %% \scrollmode +\font\min=min10\min\let\min=\relax \input platex.ltx % \begingroup \makeatletter%などと,先に和文フォントを適当に読み込んでおくという策があります. (私の環境では,これでうまくいってるようです)
本来ならば,primitive として \nulljfont とかいう「仮想的な和文フォント」をきちんと定義しておくのが良いかと思います.この方向でパッチを書いてみます.
\nulljfont を定義する方法だと,TRIP test にある
\fontdimen12\nullfont=13pt % give the null font more parametersで失敗するので,ptex-20110723-nullfont.ch では 「\nullfont の和文文字 / JFMグルーは出力しない」という方針で書いてみました.
この ptex-20110723-nullfont.ch では,MALLOC_PERTURB_ が 0 でなくても e-pTeX は正常終了するようです(終了時ステータスしか見てないですが)
環境変数 MALLOC_PERTURB_ が 0 でないとき,eplatex.fmt が正常に作成されません. 北川の環境 (Gentoo, amd64) では,MALLOC_PERTURB_=40 の場合に,Segmentation fault が発生しました:
このバグは TeX Live 2011 に収録されているバージョン(-110415)においても,TeX Live 2010 対応の -110315 においても発生します.