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=== テスト・デバッグ用環境のセットアップ ===
前述のとおり、Moblinアプリケーション開発ではLinuxをインストールした開発用PCと、Moblinをインストールしたテスト・デバッグ用環境という2つの環境を使用する。続いては、テスト・デバッグ用Moblinマシンの環境設定について解説しておこう。
==== Moblinの動作環境 ====
テスト・デバッグ用のMoblin環境として、Moblin SDKの公式ドキュメントでは「Moblinをインストールした実機、もしくは仮想環境を用意する」との旨が述べられている。しかし、MoblinのWebサイトで配布されている最新版(Moblin 2.1 Netbooks and Nettops Project Release)をVMwareや!VirtualBoxといった仮想環境で動かすには若干面倒な設定が必要である。また、Moblinのデスクトップ環境は3Dグラフィックエフェクトを多用しているためか、筆者の環境では仮想環境で実行すると操作がもたつき、実用的ではなかった。そのため、できれば実機を用意して利用することをお勧めする。Moblinの動作環境は次の'''表2'''のとおりだ。
{{{ html
<h6>表2 Moblinの動作環境</h6>
<table class="wikitable" border="1">
<tr><th>構成要素</th><th>必要スペック</th></tr>
<tr><td>CPU</td><td>AtomもしくはCore 2</td></tr>
<tr><td>GPU</td><td>インテルのチップセット内蔵GPU(GMA500を除く)</td></tr>
</table>
}}}
注意しなければならないのが、NVIDIAやAMD(ATI)製GPUについてはサポート対象外である点だ。また、機種によっては無線LAN機能が使えないものもある。MoblinのWebサイトでは[http://moblin.org/downloads/netbook-and-nettop/tested-netbooknettop-hardware 現在Moblinの動作が確認されているハードウェア一覧]が公開されているので確認しておくと良いだろう。もちろん、これ以外の機種でも動作する可能性はある。
==== Moblinのダウンロードとインストールの準備 ====
Moblinは「live image」形式で公開されており、ダウンロードしたイメージファイルをCD-R等に書き込めばそこから直接システムを起動できる。また、USBメモリ等に書き込み、そこから起動することも可能だ。
live imageからPCを起動し、ブート画面で「Installation Only」を選択するとインストーラが起動する('''図19''')。インストールに必要な設定は一般的なLinuxディストリビューションとほとんど同じなので、Linuxのインストールを行ったことのあるユーザーであれば迷うことはないだろう。
[[Thumb(63fb92ab189144d2c229b3f5a0ff40b6.png, caption=図19 Moblinのブート画面)]]
==== SSHサーバーとrsyncのインストール ====
Eclipse/Anjuta用のMoblinプラグインには、SSHやrsyncを使用して作成したアプリケーションをデプロイする機能がある。この機能を利用するには、テスト/デバッグ用のMoblin環境にSSHサーバーおよびrsyncがインストールされている必要がある。Moblin環境にこれらをインストールするにはMoblinでターミナルを起動し、次のように「yum install」コマンドを実行すれば良い。
{{{
$ sudo yum install openssh-server
$ sudo yum install rsync
}}}
以上で、Moblinアプリケーションを開発するためのひと通りの環境構築が完了した。次回は、Moblin SDKに含まれるツールの使い方や、インテル Atom プロセッサー向け インテル アプリケーション・ソフトウェア開発ツール・スイートを利用するための設定など、実際のアプリケーション開発について説明していく。
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