長南洋一
cyoic****@maple*****
2012年 6月 8日 (金) 20:56:32 JST
長南です。 小笠原さんのメールより [JM:00694] > > ただ、「翻訳されたもう古すぎる情報」と「英語だけど最新の情 > 報」の二択しかないなら、残念ながら後者を選ばざるを得ません。 > 実際私も手元の Ubuntu には manpages-ja は入れていません。 > ということで、「変わっていない記述」と「改定された/追加さ > れた記述」が混在した形で逐次アップデートされるのが望ましい > と思っています。po4a はその状態を実現できる手段だと思うので > す。 「『翻訳されたもう古すぎる情報』と『英語だけど最新の情報』の二択」 というのは、ちょっと荒っぽすぎる分類ではないでしょうか。「古いけれど 十分役に立つ」とか、「ほぼ最新だけど情報としてはすでに古い」なんて のもありますし。 そういうことではなく、「既訳」のうち、「情報が古くなって、もう役に 立たなくなったもの」についてのみ、おっしゃっているのでしょうか。 もしそうなら、おっしゃっていることは、もっともだと思います。 そして、できるだけ最新版に追随する方法として、日本語英語まじりが−− 具体的には、po4a の採用が−−有効だというのも、わかります。 # ただし、建前上は、「日本語英語まじりは、翻訳ができるまでの一時的な # 処置である」ということにしておくべきだとは思いますが。 > ちょっと別のメールの件になってしまいますが、「この man は > まだ使える、この man はもう古すぎる」という判断を人間がひと > つひとつ行うのは私はあまり賛成できません。 > 機械的に「最新に追随できてないなら配布しない」とかそういう > やりかたでないと、判断のコストが高すぎると思います。 ls や cat や grep や find のような基本的なコマンドの場合、一般ユーザに とって (とくに、初心者にとって)、manpage がないのは困るでしょうし、 英文が混じってとっつきにくくなるよりは、すこし情報が古くても、とっつき やすい方が、ずっと助かるのではないでしょうか。manpage なんて、ただでさえ 読みにくいものですから。 ですから、「まだ使える、もう使えない」に人間による判断が入ることは、 やはり必要だと思います。しかし、すべてについてそれをやるのはコストが 高すぎるというのは、おっしゃるとおりです。誰がやるのかを考えると、 継続して行うことは事実上不可能でしょう。そこで、両方を組み合わせたら、 どうでしょうか。たとえば、機械的なチェックをした後で人間が判断するとか、 あるいは、機械的なチェックですますものと人間によるチェックを行うものとの グループに分けるとか。 セクション 1 とセクション 2 や 3 では性格が違いますし、セクション 1 と セクション 5 や 8 でも、また違います。そのへんが目安にならないでしょうか。 細かいことを言うと、セクション 1 でも、基本的・一般的なコマンドと、 使う人のかぎられる特殊なコマンドがありますけれど。 皆さんのメールを読んでいると、Linux にとって普及の時代は終わったのだな、 と思えてきます。今は、実用の時代なのでしょう。そして、わたしは、今だに 普及の時代 (「タコは大切に」の時代) に生きている。そうだとしても、 やはり普及のことも頭の隅に置いておいていただきたいと思うわけです。 -- 長南洋一