---- [ja] 以下の文章は、SourceForge.jp に提出した文書と同じものです。 ●プロジェクトの目的 1990年代にオペレーティングシステム(OS)の実践的な学習 環境を提供するために作られ、2000年にBSDライセンスとなっ た MINIX マイクロカーネルおよびその周辺環境について 過去の推移を資料とCVSリポジトリの形にまとめることにより 現代のオープンソースプロダクトとして必要とされるであろう 要素を補います。 ●概要 MINIX は1986年ごろに A.Tanenbaum によって書かれて以来 教育/研究用に無償のソースライセンス(*1)で供給されてい ましたが、2000年になり「過去に遡る形で」BSDライセンスへ と変更されました。 しかし十数年という非常に長い歴史を持つがゆえに、後進の 者にとってはオープンソース運動における MINIX の具体的な 位置付けを確認したり、ソースコードの推移を見渡すことが困 難になっているように見えます。 そこでこのプロジェクトでは、MINIXの基本ソース全てがBSD スタイルライセンスとなったことを受け、以下の活動を中心に この「新しく古い」オープンソースプロダクトの再構成を試み ます。 - MINIX に関する歴史的な資料の調査および集積 - MINIX ソース(Standard MinixおよびFolks、パッチ)の 集積と関連性の調査 そして最終目標として以下を掲げます。 - 歴史的な推移を追った CVSリポジトリの *構築* および 段階的な配布 - (可能な範囲で) 現代的な対応、そのための検討 - 新たなプロジェクトの自然発生、 あるいは他プロジェクトへの引継ぎ ●計画 このプロジェクトは MINIX オープンソースプロダクトのた めの準備的な活動と位置付け、その立場を明確にするために 最長2年間の時限プロジェクトとして規定します。 ・歴史的な資料の収集/構築 まず The Internet 上で集められるリソースの範囲で基礎 情報の構築を試み、その後に可能な範囲で関係者へ問い合わせ を行います。 成果物としてはMINIXに関するタイムラインと系統樹の公開 および維持を計画しています。 ・CVSリポジトリの構築 こちらもまず The Internet 上から入手できるソースを対象 にし、個別にリリースされたソースからCVSリポジトリを構成す る手段について検討/試作を行います。 その上で、Internet 上からはもはや入手できない歴史的な リソースについて可能な範囲で関係者に問い合わせを行います。 作成したリポジトリは作業に応じて段階的に公開します。 ・Sourceforge のオープンリソースについて 今後広く貢献を募るため、また成果物の配布を促進する ために Sourceforge のオープンリソースを活用します。 ドキュメントとコミュニティのためにwwwを リソースの更新のためにcvsを バイナリの選択的な配布のためにanoonymous ftpを ソースの選択的な配布のためにanonymous cvsを リポジトリの配布/更新のためにcvsup...かanonymous ftpを ●プロジェクトのゴール このプロジェクトは以下のようなケースにおいて終了とな ります(*2)。 ・プロジェクト全体の終了を宣言し、それが維持される時 ・このプロジェクトを引き継ぐ新たなプロジェクトが生まれ、 オープンリソースが継承された時 ・プロジェクト開始から規定の年数が経過した時 ・半年以上作業が行われなかった時 終了時には可能ならば全てのオープンリソースを圧縮した上で、 配布可能な状態にして配置します(成果物のFolkを歓迎します)。 活動終了後の公開期間は最低半年とし、それ以降はプロバイダ に一任されます。 ----------------------------------------------------------- *1. (大意) 教育あるいは研究目的であれば 使用・表示・改変・ 組み込み・再配布 が無償で(非限定的に)可能なソースライ センス *2. 分岐はいつでも歓迎します ----