'''[FrontPage NEC iモデル Wiki トップ]''' == EXPRESSSCOPEエンジンを使う == = ![基本編] リモートからのOSインストール = iモデルにはリモート管理を実現するための'''EXPRESSSCOPEエンジン'''(以下、EXPRESSSCOPE)が搭載されています([product_i110Ra_1h i110Ra-1h]を除く)。いわゆる“BMC(Baseboard Management Controller)”と呼ばれる管理チップで、サーバ本体の稼働状況に関わらず(本体の電源が落ちていても)動作します。EXPRESSSCOPEが提供する機能は多岐にわたりますが、ここではリモートデバイス機能(リモートKVMとリモートメディア)を利用してOSのインストールにチャレンジしてみます。 === リモートKVM/リモートメディアとは === まず、今回利用する機能について簡単に説明しておきます。リモートKVMはリモートからのコンソール操作を可能にする機能、リモートメディアは管理PC側にあるFDDやCD-ROMなどのメディアをサーバにマウントする機能です(イメージファイルにも対応しています)。この2つの機能を組み合わせれば、遠隔地にあるまっさらな状態のサーバでもOSのインストールやアップグレードが行えるわけです。OSのインストールのような作業は実機を前にしたほうが安心して行えますが、サーバが移動に半日かかるような場所にあると1日仕事になってしまいます。このようなときに、リモートデバイス機能が使えると便利です。 ちなみに、リモートKVMとリモートメディアはオプション扱いになっており、継続使用には「N8115-03 リモートマネージメント拡張ライセンス」が必要になります。ただし、30日間の評価用ライセンスが付属しているので、とりあえずどんな機能か試す分には追加費用は発生しません。 === テスト環境 === {{{ html <p> <table align="right" border="0" cellpadding="3" cellspacing="0" width="30"> <tr> <td valign="top"> <a href="http://sourceforge.jp/projects/nec-imodel/wiki/img/attach/i110Rc_1h_medium.jpg"> <img src="http://sourceforge.jp/projects/nec-imodel/wiki/img/attach/i110Rc_1h_medium.jpg"> </a> </td> </tr> <tr> <td> <b><font size="-1"> Express5800/i110Rc-1h </font></b> </td> </tr> </table> </p> }}} 作業に入る前に、テスト環境を紹介しておきましょう。使用したサーバは、2007年10月16日に販売開始されたばかりの最新モデル「'''Express5800/i110Rc-1h'''」(以下、i110Rc-1h)です。ラックの1Uスペースに前後に2台設置可能な1Uハーフサーバで、今回使用した機種はCPUがインテルCore 2 Duo T7400(2.16GHz)、2.5インチSASハードディスク(73.2GB)×2台、ディスクアレイコントローラ「N8103-105」を搭載した機種です。詳しいスペックは[product_i110Rc-1h こちら]をご覧ください。 今回はこのサーバにFedora 7をインストールすることにしました。Fedora 7を選んだのは、[LinuxConfirmation デストリビューション動作確認情報]にこのディストリビューションの情報がまだ登場しておらず、また、新しいディストリビューションのほうがインストールに手間がかからない傾向があるからです。 Fedora 7のインストールメディアには、ネットワークインストール用のboot.isoを利用しました。boot.isoは容量わずか7.71MBの小さなイメージファイルです。もうすぐFedora 8がリリースされるというのに、いまさら2.7GBもあるフルセットのDVDイメージをダウンロードしたくなかったというのがboot.isoを選んだ理由です。 最後に管理PCの環境ですが、OSはWindows XP SP2、ブラウザにはIE7を使いました。ちなみに、EXPRESSSCOPEのマニュアルには、Web管理コンソールの動作環境として以下の条件が書かれています。 {{{ 動作対応ブラウザ Windows XPおよびWindows Server 2003上の以下のブラウザで動作します。 - Microsoft Internet Explorer 6.0 - Firefox 1.5 ※ブラウザは最新のサービスパック及びセキュリティパッチを適用した状態で ご利用になることをお勧めします。 ※Firefoxを利用する場合は、リンクをクリックしても別タブ表示しないように 設定をしてください。 }}} 筆者のWindows PCに入っているブラウザはFirefox 2.0とIE7で、普段はFirefoxを利用しています。しかし、下の注意事項に引っかかる(リンクのクリックで別タブを開く設定になっている)ので、いちいち設定を変更するよりも普段使っていないIE7を利用するほうが楽と判断しました。 その他の条件としては、Java(J2SE Runtime Environment, Standard Editon 5.0以上)がインストールされていることがあげられています。リモートKVMやリモートメディアといったツールがJavaアプレットとして実装されているためです。 === EXPRESSSCOPEを利用するには === [[Embed(managementport.jpg, float=right)]] それでは作業に入りましょう。EXPRESSSCOPEを利用してリモート管理を行うには、マネジメントポート(「M」と書かれているネットワークポート)がネットワークに接続されている必要があります。また、今回はネットワークインストールを行うので、本体側のLANポートも接続しておく必要があります。なお、サービス提供用ネットワークと管理用ネットワークは分離しておくのが一般的ですが、ここでは同一のネットワークに接続しました。 工場出荷時の設定では、マネジメントポートにIPアドレス「192.168.1.1」が設定されており、管理PCのブラウザから「http://192.168.1.1/」にアクセスすれば、サーバに電源が入っていなくてもEXPRESSSCOPEが利用できます。ただし、すぐに利用できるのは「192.168.1.1」が同一ネットワーク上のアドレスとして認識され、かつ他のマシンで使われていない場合にかぎります。テスト環境は「172.17.4.0/255.255.255.0」のネットワークなので、残念ながらケーブルを接続するだけでは利用できませんでした。そこでまずはEXPRESSSCOPEの設定を行います。 {{{ html <p> <table align="center" border="0" cellpadding="3" cellspacing="0" width="100%"> <tr> <td valign="top"> <b>EXPRESSBUILDERのメニュー画面</b>。サーバにキーボード、ディスプレイ、USB接続の光学ドライブを繋げて、iモデル付属のCD-ROM「EXPRESSBUILDER」からサーバを起動します。右のメニュー画面が表示されるので、「ツール」→「リモートマネジメント機能」→「BMC Webサーバの設定」と進みます。 </td> <td valign="top"> <a href="http://sourceforge.jp/projects/nec-imodel/wiki/ExpressScopeHowTo_1p1/attach/builder01.jpg"> <img src="http://sourceforge.jp/projects/nec-imodel/wiki/ExpressScopeHowTo_1p1/attach/builder01_thumb.jpg"> </a> </td> </tr> </td> </tr> </table> </p> }}} {{{ html <p> <table align="center" border="0" cellpadding="3" cellspacing="0" width="100%"> <tr> <td valign="top"> <b>ネットワークの設定</b>。ここでは「IPアドレス」と「デフォルトゲートウェイ」を変更しました。変更する項目に矢印キーで移動してEnterを押し、新しいアドレスを入力したら「登録」に移動してEnterを入力します。今回はIPアドレスを「172.17.4.129」にしました。ここで、いったんサーバの電源を落とします。キーボードやディスプレイ、USB光学ドライブはもう使わないので外しても大丈夫です。 </td> <td valign="top"> <a href="http://sourceforge.jp/projects/nec-imodel/wiki/ExpressScopeHowTo_1p1/attach/builder03.jpg"> <img src="http://sourceforge.jp/projects/nec-imodel/wiki/ExpressScopeHowTo_1p1/attach/builder03_thumb.jpg"> </a> </td> </tr> </td> </tr> </table> </p> }}} <前のページ | 1 | [ExpressScopeHowTo_1p2 2] | [ExpressScopeHowTo_1p3 3] | [ExpressScopeHowTo_1p4 4] | [ExpressScopeHowTo_1p5 5] | [ExpressScopeHowTo_1p6 6] | [ExpressScopeHowTo_1p2 次のページ>] '''[FrontPage NEC iモデル Wiki トップ]'''