Wordの書式情報で段落インデントを通知する
この作業は設定項目の変更などをせずに可能な範囲でまず実装し、2013.1jp にマージしてから、より使いやすくすることにします。
ssh://git@bitbucket.org/nvdajp/nvdajp.git release-2013.1jp-word 29a7a34
上記のコミットで、ぶら下がりインデントのサポート、「段落字下げなし」の通知、フォントサイズの情報がない場合に pt の単位で通知する、という修正をしました。
引き続き「左インデント」「右インデント」への対応を行う予定です。
この作業は release-2013.1jp ブランチにマージされました。
「ぶら下がり」を「ぶら下げ」に、「段落インデント」を「インデント」に修正するなど、表記を改めました。
左インデントと右インデントがマイナスの値であっても通知するように修正しました。
なお、CTRL-T でぶら下げインデントをつけると、書式の設定ダイアログで「左インデント0,右インデント0,ぶら下げ14.8mm」のようになりますが、これは NVDA では「左インデント4文字、ぶら下げ4文字、右インデントなし」と通知します。 これは、ワードの設定画面の値と、ワードの内部情報の値が異なるためで、NVDA は現在はワードの内部情報の値をそのまま使うようにしています。
下記のコミットで、配置の通知(左揃え、右揃えなど)の後で段落インデントを通知するように変更しました。
release-2013.1jp c82a7cf
パッチにして下記の本家チケットに提案しました。
Microsoft Word の書式情報で段落の書式としての字下げを通知する機能を開発しています。
まだ 2013.1jp にマージすると決まっておらず、有効性や安定性の確認中です。
release-2013.1jp-word ブランチ https://bitbucket.org/nvdajp/nvdajp/commits/branch/release-2013.1jp-word
開発スナップショット jpword130512 https://dl.dropboxusercontent.com/u/62564469/nvda_snapshot_jpword130512.exe
段落字下げを自動通知するためにはフォントサイズの通知を有効にする必要があります。 NVDA+F を押したときには、スペースの数と字下げの量をどちらも通知します。
このブランチでは、字下げをポイントから文字数に変換するために、フォントのサイズ通知を整数ではなく実数で取り出すような変更も行っています。 例えば、オリジナルの NVDA では 10.5 ポイントを 10 と通知しますが、このブランチではちゃんと 10.5 と通知します。
この段落の字下げ機能は、「インデントの読み上げ」とは異なる機能です。これについて、調べたことを補足します。
現状の NVDA の機能は、テキストとして行頭のスペースを数えて、それを「インデント」として通知しています。
一方で、Word には「段落の書式」という機能として「インデント」「字下げ」という機能があります。これはテキストではなく、段落の属性です。
例えば Word 2010 を「オプション」「文章校正」「オートコレクトのオプション」「入力オートフォーマット」「行の始まりのスペースを字下げに変更する」 が有効の状態でお使いになると、行頭の全角スペースが自動的に「段落の書式」に変換されます。
したがって、全角スペースで字下げをしているのに、NVDA はインデントなしと読み上げてしまう、ということが起こります。
NVDA は Word の段落の書式のインデントを読み上げないことについては、チケットはないようですが、そういう情報がちゃんと書かれていないね、というやりとりが1年前くらいに本家の nvda-support にありました。 (NVDA not reading indentation in Word documents)