EPWING for the classics

ご指摘ありがとうございます。
子音が連続する場合、表記されない短母音のaが本当に無いことを示す文字が必要なのですね（さすが、ゼロを発明した民族の文字ですね――でしたっけ）。

子音が連続する場合、その間にviramaを挿入するようにしました。
また、alternate.iniではviramaを空白に変換して読み飛ばすようにしました。

http://sourceforge.jp/ticket/download.php?group_id=4407&tid=28347&file_id=4741
「अग्नि」をブラウザで表示し、それをコピペして検索して、agniが表示されました。
こんな感じでよろしいのでしょうか。良さそうなら、週末にでも更新版をアップします。

早速の対応有難うございます。
先に指摘しましたが、子音が連続する場合だけでなく、子音で終わる場合も ｖｉｒａaｍａ が必要です。画像で 語根 ag が अग aga になっております。正しくは अग् ag となります。

したがって
agni の項目で訂正すべき個所は下記のようになります。

अगनि【agni】 → अग्नि

√ अग【ag】 → √ अग्

गारहपतय【gārhapatya】 → गार्हपत्य

दकषिण【dakshiṇa】 → दक्षिण

र【r】 → र्

कातनतर【kātantra】 → कातन्त्र


なお疑問が生じた場合

Cologne Digital Sanskrit Dictionaries
http://www.sanskrit-lexicon.uni-koeln.de/index.html

Digitized editions
Monier Williams Sanskrit-English Dictionary (Advanced Search)

および
Scanned editions
Monier Williams Sanskrit-English Dictionary (pdf — img)

を参照されると便利かと存じます。

すばやい修正有難うございます。

・ ただこの修正により、 anusvaara の場合に、本来不要な viraama が入ってしまうという問題が生じております。
それは、たとえば aṃśa (aMza) の項目を例にとりますと
अंश【aṉṡa】の表記のままでよいのに、 अं्श【aṉṡa】と表示されてしまうという問題です。

なお 書籍版のMonier辞書の anusvaara のローマ字転写では、
真正 anusvaara に ṉ 、
代用 anusvaara に ṃ をあてて、区別しているようですが、
現在普通には両者を区別せず ṃ (または ṁ)を使うようです。
सं्धि【saṉdhi】 は 書籍版のMonier辞書では Saṃ-dhi と書かれております。
この場合も正しいデーヴァナーガリー表記は संधिで viraama は不要です。


・ それから ṛ (母音)と r (子音) の検索の区別がつかないのは、問題があると思います。
いくつか具体例を挙げます。

ri で完全一致検索すると：
ऋ【ṛi】 ॠ【ṛī】 （母音）
रि【ri】 री【rī】 （子音＋母音）

ric で完全一致検索すると：
ऋच्【ṛic】（母音＋子音）、 ऋच【ṛica】 （母音＋子音＋母音）
रिच्【ric】 （子音＋母音＋子音）

また √कृを探すため कृや kri で完全一致検索してその結果を見てください。


以上気づいた点を二・三挙げてみました。


・ それからこれは好みの問題かもしれませんが、
検索で、出典や作家の項目が、本文の項目より先に表示されるのはいかがなものかと。
これらは辞書の項目の後に出てきた方が良い様に思います。
たとえば a, ka などで 前方一致検索してみてください。


ぶしつけなことを色々書きつらねてしまいましたが、ただただ辞書の改善に資する事ができたらという気持ちからでたものなので、その意をお汲み取りいただきたく存じます。
さらなる改良・発展を期待しております。

変化形無しMonierを非公式にアップしました。
http://sourceforge.jp/projects/classicalepwing/downloads/55863/monier-120514.zip/

まず、検索見出しをローマ字音訳から（開発当初に試した）京都ハーバード方式にしました。
これにより、Rc と ric のように区別できます。ただし、EPWINGの仕様で大文字・小文字は区別できないことから、長短母音の区別などまではできません。
京都ハーバード方式と、ローマ字音訳が異なる場合は、ローマ字音訳を＜＞の中に表示します。
私は本当にサンスクリットが分かっていないので、どうなるのが良いのか全く分かりません。

全文字は以下のように表示されます（文字化けする場合、ShiftJISで強制表示して下さい）。
http://osdn.dl.sourceforge.jp/classicalepwing/55863/monier-head.html


o anusvaara のローマ字転写は、ṉからṃに変えました。
o 「 संधि【saMdhi】〈saṃdhi〉」は「samdhi」で、「aṃśa (aMza) 」は「amza」で検索できます。

o 出典略称は、辞書見出しの最後に移動しました。

こんなところでいかがでしょうか。

P.S.
プチロワの方も、一応の対応策を考えてみました。
http://sourceforge.jp/forum/message.php?msg_id=63790

追記です。
「anusvaara の場合に、本来不要な viraama が入ってしまうという問題」も修正したつもりです。

私もサンスクリットをよく知らないので、EPWINGのサンスクリット辞書としてどのような形が望ましいのか分からないのですが、デーヴァナーガリー表記・ローマ字転写・KH方式(これもローマ字転写の一種ではありますが)の関係をどのような形で構築したらよいのか難しい問題があると思います。色々問題がありますが、さしあたってはケルン大学の方式に準拠しておくのが無難かなとも思いますが、さらによく考えて見なければなりません。

ちょっと使ってみていくつか問題点を見つけたのですが、そのうちではっきりと誤りと思われるものを一点指摘させていただきます。

サンスクリットでは、ローマ字転写の e は長音です。したがってローマ字転写 e, ai を表すデーヴァナーガリーの母音記号への対応は明らかに誤りです。

大久保様は e を ॆ U-0946 に、ai を े U-0947 に当てておられますが、正しくは
e は े U-0947
ai は ै U-0948
に対応するものです。

具体例を挙げると、deva と daiva を ひいて見られると了解されると思います。

本EPWING辞書では
deva दॆव【deva】、 daiva देव【daiva】 となっていますが、

ケルン大学のサイトやマンドゥーカ氏のサイトでこれらを検索すると
deva देव、 deva- [ देव デーわ ]
daiva दैव、daiva- [ दैव ダえわ ]
となります。

Unicode 6.1 Character Code Chartsによれば、
http://www.unicode.org/charts/PDF/U0900.pdf

ॆ U-0946 は 、短母音の e を表し、ドラヴィダ語の母音の表記に使われるもののようです。


その他の点についてはもう少しよく考えてみてからにしたいと思います。

連続投稿、失礼します。

デーヴァナーガリーのローマナイズについては、大筋ではある程度の一致がありますが、細部については人によって様々です。KH方式についても同様です。

電子辞書では、検索結果の説明文の中の言葉を選択して検索できると便利かと存じます。
さしあたってローマ字転写・KH方式に限定して話を進めます。
現在の暫定版では、Rc と ric を入力上区別して検索できますが、
RC の辞書本文では、ऋच्【Rc】〈ṛic〉 など ऋ が ṛi で表されるため、選択語で検索すると ṛic が検索語として入力され、ऋच्【Rc】〈ṛic〉 でなく रिच्【ric】 がヒットしてしまいます。
また ष्は sh で表記されているため 、RSi での検索結果の ऋषि【RSi】〈ṛishi〉のなかの ṛishi で選択語検索すると何も検索されないことになってしまいます。
ṛi や sh は Monier-Williams 自身が Introduction で述べているように、あえてそのような表記を採用しているのですが、この場合は少々不便な結果になります。
私は、Monier-Williams の意思には反するかもしれませんが、日本の文法書などでも一般に使用されている ṛ、ṣ の形を用い 外字マップや alternate.ini の 代用文字列に R、S を用いる方が良い様な気がします。
つまり

ṛi → ṛ R
ṛī → ṝ RR
lṛi → ḷ lR
lṛī → ḹ lRR
ṡ → ś z
sh → ṣ S
( ṉ 、ṃ → ṃ M ： これについては5月14日の暫定版すでに変更済み)

の変更をくわえるということです。

これは日本などで一般に使われているローマ字転写とケルン大学のKH方式に従うことになります(問題は多々あると思われますが、最もポピューラーな方法ではないでしょうか)。

この方式では、EPWING規格が大文字・小文字を区別して検索しないことから、
・ 短母音・長母音を区別して検索できないこと(もっともKH方式でも 母音の長短を a A でなく a aaで表す流儀のものであれば区別は可能)
・ ṣ と s を区別して検索できないこと
などの問題はあるため異論がでるところではあります。

デーヴァナーガリー表記を使っての検索がうまくいくかはよくわかりません。ある程度はできるとは思います。

何も知らないものが稚拙な思いつきを述べているとのそしりは免れませんが、もし参考になる点でもあればと考え、あえて投稿いたしました。ご容赦願います。

ご指摘ありがとうございます。とても参考になります。
改良版を仮公開しました。
http://sourceforge.jp/projects/classicalepwing/downloads/55914/monier-1020521.zip/

alternate.iniも作り直しました。
http://sourceforge.jp/projects/classicalepwing/downloads/55914/alternate.ini/

文字一覧ページも更新しました。
http://sourceforge.jp/projects/classicalepwing/downloads/55914/monier-head.html/


o ローマ字音訳で長母音のeはē、長母音のoはōを表示
デーヴァナーガリーには短母音のe, oが無いため
長母音記号が省略されるそうですが、明示した方が
分かりやすいと思います。ISO 15919では長母音ありです。
http://en.wikipedia.org/wiki/ISO_15919

o デーヴァナーガリー文字表記でēはे U-0947 、aiはै U-0948 を使用

o ローマ字転写のṛi, shなどをṛ, ṣなどに変更
転写方法は様々あり、開発当初迷ったのですが、私には
どれが良いのか全く分からなかったので辞書の表記に
従いました。

こんなところでいかがでしょう。

様々な改良がくわえられてますます充実してきたことはご同慶の至りです。

ただサンスクリットのローマ字転写で、
e, o を ē, ō にすることはお止めになられた方がよろしいかと存じます。
e, o の表記は伝統的に確立されたものであり、サンスクリットに関して ē, ō で表記したものは寡聞にして存じません(ヒンディー語の会話書で見たことはありますが)。
このEPWING辞書は、ほかならぬサンスクリットの辞書なのですから、このことは強く要望いたしておきます。

ē, ō を、e, oに直しただけのデータを再アップしました。
http://sourceforge.jp/projects/classicalepwing/downloads/55928/monier-120523.zip/

長母音のe, oしか無いことが自明なので、長母音記号は表記されないのですね。

間が空いてしまいましたが、近日改めて、変化形付きで正式に公開します。

変化形付き等も含め、更新しました。
　http://sourceforge.jp/forum/forum.php?forum_id=29289