デバイスファイル作成と削除

デバイスファイルは、iノードがデバイスファイル属性を持つことと、データブロックを持たない(通常のファイルシステムではだが)ことを除けば、通常ファイルと同じである。

デバイスファイルの作成は、vfs sys_mknod(do_mknod)関数においてlookup_dentry関数を用いてファイルを登録する親ディレクトリのiノードを求めた後、そのiノードのmknodオペレーションを呼び出すことにより実現されている。ext2ファイルシステムでは、ext_mknod関数が呼び出される。(正確には、mknod処理のパラメータで、デバイス以外に パイプも生成可能である。v2.4からは通常ファイルは生成 できなくなった。)

   ext2_mknod(親ディレクトリのiノード, 登録するdentry, ...)
      フリーiノードを一つ確保(ext2_new_inode関数)
      iノードの初期化(init_special_inode(iノード、モード...)
      このiノードを親ディレクトリに登録(ext2_add_entry関数)
      ◇iノードの遅延書き込み要求(mark_inode_dirty関数)
      新規作成したファイルのdentryとiノードをリンク(d_instantiate関数)

   init_special_inode(iノード、モード, ...)
      switch(ファイルタイプ)
        case キャラクタデバイス:
           iノードにキャラクタデバイス用のiノードオペレーションテーブル
              def_chr_fops登録
        case ブロックデバイス:
           iノードにブロックデバイス用のiノードオペレーションテーブル
              def_blk_fops登録
           ブロックデバイス管理構造体を確保し登録(bdget関数)
        case パイプ:
           iノードにパイプファイル用のiノードオペレーションテーブル
              def_fifo_fops登録

デバイスファイルの削除は、通常ファイルと同じくunlink処理で行われる。処理手順は全く同じである。

問題点

  1. SYNCモードでマウントの場合でも、初期化したiノードの 同期書き込みが行われておらず、 ゴミのiノードがディレクトリに登録されるタイミングがある。 システムクラッシュによりDUPブロックが発生する可能性がある。

(NIS)HirokazuTakahashi
2000年12月09日 (土) 23時55分06秒 JST
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