IME候補ウィンドウをクローズしたときのフォーカスの挙動に関する本家版のマージ
本家版での問題は #33812 でカバーして、このチケットではNVDA日本語版へのマージ作業を扱う。
すこし時間がかかってしまいましたが、 さきほどベータ版のチャンネルで配信を始めた 2016.1jp-beta-160125 で、 本家の IME 関連の最近の修正をそのまま日本語版に取り入れるように変更しました。
以前は本家の不具合対策が不完全であったと思われたため、 マージを見合わせていました。
特に Microsoft IME 系で、 候補ウィンドウを閉じた後のフォーカスの適切な制御、 カナ漢字変換と点字ディスプレイの併用などお試しいただけるとありがたいです。
新しい不具合や、以前より改善された点があればお知らせください。
日本語入力で確定してすぐスペースやエンターを押したとき、 キャレット移動が点字ディスプレイにすぐに反映されない、 という問題を確認しています。
候補の点字表示そのものについては、 日本語設定「点字メッセージの表示終了待ち時間の設定を有効化」 の設定によって動作がかわる可能性があります。
本家版とも比較してみたいと思います。
本家 next スナップショット 13187 と dummyBraille アドオン(仮想点字ディスプレイ)で確認しました。 日本語の点訳結果は文字コードで出てきてしまいますが、 入力の直後の全角スペースにはなにかそれらしいものが出ていて、 Enter キーで改行したときにも新しい行に表示が移動しているようです。
もしかするとNVDA日本語版が全角スペースや Enter の処理を変更している影響で、 同じように動作しないのかも知れません。
さらに確認したところ、
日本語入力で確定してすぐスペースやエンターを押したとき、 キャレット移動が点字ディスプレイにすぐに反映されない、
という問題は NVDA 日本語版でも 160124 までは起きていなかったようです。
戻した方がいいのか。。
2016.1jp-beta-160131 で行う予定の変更:
ATOK 候補確定直後のスペースや改行の入力で点字カーソルが動かない問題への対策。
具体的には点字ディスプレイが noBraille の場合には本家と同じ処理にして、点字ディスプレイ接続時には 2015.4jp までと同じ処理にする。
本家版との動作の違いを小さくするために work around の適用条件を狭くしておきたい。
Microsoft IME についても「候補確定直後のスペースや改行の入力で点字カーソルが動かない問題」があることを把握したが、こちらは 2013.3jp ですでに発生していたと思われるため、チケットを独立させる。
本家版のマージと ATOK 対応のワークアラウンドをしたということだけ記録。 クローズします。
2016.1 に向けて本家 issue 4145 で作業されている件。
changes には下記のように書かれている。
https://github.com/nvaccess/nvda/issues/4145
詳しくは別チケットだが、本家の作業を日本語ベータ版ではまだきちんとマージしていない。
いま Windows 10 メモ帳と Microsoft IME で確認してみたら、候補ウィンドウを開いて候補を確定した直後に、 メモ帳のエディットにフォーカスが戻ったり戻らなかったりしている。