Maven 2でQuickStart!

Maven 2を用いて、Wicketプロジェクトを始めるための土台をサクッと作ってしまう方法をご紹介します。

  • QuickStartの実行
    1. JDK 5.0以降がインストールされているものとします。
    2. Maven 2をここからダウンロードします。適当なディレクトリ(フォルダ)に展開し、その中のbinディレクトリにPathを通します。
    3. Apache WicketのQuickStartのページに行き、GroupID(プロジェクトの所有団体を識別するためのID=パッケージとして使われる), ArtifactID(プロジェクト名), Version(使用するWicketのバージョン)を入力し、Command Lineのテキストボックスの内容をコピーします。ここでは、GroupID=org.wicket_ja.test, ArtifactID=sample, Version=1.3.3を選んだとします。Command Lineの内容は以下のようになります。
      mvn archetype:create -DarchetypeGroupId=org.apache.wicket -DarchetypeArtifactId=wicket-archetype-quickstart -DarchetypeVersion=1.3.3 -DgroupId=org.wicket_ja.test -DartifactId=sample
      
      • GroupIDは、パッケージ名として使われるようになっているので、"wicket-ja"のようにハイフンを含めた指定は避けた方がいいです。
    4. コマンドプロンプト(ターミナル)上で、プロジェクトを作成したいディレクトリに移動し、先ほどコピーした内容を貼り付けて実行します。
      • Proxyの設定が必要な場合は、ここなどを参考に設定してください。
    5. たくさんログが流れますが最後の方に、
      [INFO] BUILD SUCCESSFUL
      
と表示されていれば成功です。
  • 生成物の確認

以上でWicketプロジェクトの土台が完成しました。ディレクトリ構成を見てみましょう。

sample
│  pom.xml
│
└─src
    ├─main
    │  ├─java
    │  │  └─org
    │  │      └─wicket_ja
    │  │          └─test
    │  │                  HomePage.html
    │  │                  HomePage.java
    │  │                  WicketApplication.java
    │  │
    │  ├─resources
    │  │      log4j.properties
    │  │
    │  └─webapp
    │      └─WEB-INF
    │              web.xml
    │
    └─test
        └─java
            └─org
                └─wicket_ja
                    └─test
                            Start.java
                            TestHomePage.java

また、pom.xmlはこのようになっています(抜粋)。

<project xmlns="http://maven.apache.org/POM/4.0.0"
	xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
	xsi:schemaLocation="http://maven.apache.org/POM/4.0.0 http://maven.apache.org/maven-v4_0_0.xsd">

	<modelVersion>4.0.0</modelVersion>
	<groupId>org.wicket_ja.test</groupId>
	<artifactId>sample</artifactId>
	<packaging>war</packaging>
	<version>0.1</version>
	<!-- TODO project name  -->
	<name>quickstart</name>
	<description></description>

(・・中略・・)

	<dependencies>
		<!--  WICKET DEPENDENCIES -->

		<dependency>
			<groupId>org.apache.wicket</groupId>
			<artifactId>wicket</artifactId>
			<version>${wicket.version}</version>
		</dependency>
		<!-- OPTIONAL 
			<dependency>
			<groupId>org.apache.wicket</groupId>
			<artifactId>wicket-extensions</artifactId>
			<version>${wicket.version}</version>
			</dependency>
		-->
(・・後略・・)

groupIDやartifactIDなどが、指定したとおりになっていますね。

  • プロジェクトの実行

このプロジェクトはもうすでに実行できる状態になっています。実行するにはsampleディレクトリに移動して、

mvn jetty:run

と入力します。http://localhost:8080/sampleにアクセスして、

Wicket Quickstart Archetype Homepage

If you see this message wicket is properly configured and running

と表示されたら成功です。

  • Eclipseで使うには

なお、この土台を元にEclipseで開発するには、sampleディレクトリ上で

mvn eclipse:eclipse -DdownloadSources=true

と入力し、Eclipse用の設定ファイルを生成してください。その後、Eclipse上で既存プロジェクトのインポートをすればOKです。なお、クラスパス変数M2_REPOが定義されていないとエラーになるので、Eclipse上で「Window >> Preferences >> Java >> Build Path >> Classpath Variables」から追加してやるか、もしくは

mvn eclipse:add-maven-repo -Declipse.workspace=#Eclipseのワークスペースのパス#

を実行してください。

  • NetBeansで使うには

また、この土台を元にNetBeansで開発するには、「ツール >> プラグイン >> 使用可能なプラグイン」から"Maven"を選んでインストールし、「ファイル >> プロジェクトを開く」でsampleディレクトリを指定すればOKです。